でもねぇ。できませんよ。常識的に考えて。
(ネタはネタとして楽しめるうちは良いんですが、目に見えない電磁波については、不要に不安を煽り、一種オカルト的な扱いを受けることもあるわけです。それがいつの間にか民の声となり、さらにその結果、規制が正しくない方向に動くおそれがあるとしたら、悲しいわけです。)
なにも、電磁波が危なくないと言っているわけではない。
すこーしだけ定量的な部分に目を向けてみることも大切だと思うのだ。
ポップコーン用の乾燥コーンに電磁波を与えるとポップコーンになる。
これは定性的には正しい。原理は電子レンジのそれと同じだ。
電子レンジの原理はこちら。
確かに携帯電話が使う周波数は最近は1-2GHzの周波数帯にシフトしてきていて、電子レンジで使われる周波数とかなり近い。(水分子の電磁波吸収の共振周波数は22GHz付近だが、コストベネフィットと規制の関係で、日本の電子レンジは2.4GHz帯を使っている。実は2.4GHz以外でも1GHz程度以上なら水は暖まる。)
だが、電子レンジと携帯電話では発する電磁波の電界強度が1,000-10,000倍程度開きがある。(電磁波解析 電子レンジ内の発熱分布解析事例)
というわけでちゃんとした機器で測ってみる。
これが、測定開始直後。

測定開始し、最大値をホールドするモードに設定。

同時に4台着信したところ。
真ん中あたりの周波数帯が携帯電話。だいたい1V/m以下。右側の2.4GHzは無線LANやBluetoothなど。こちらは0.1V/m程度。
電波防護指針によれば、この周波数帯の電界強度指針は61.4V/mである。したがって、出来損ないの規制すれすれの電子レンジを買ってきたとして、それから漏れることが許されている電磁波の1/60程度の強度の電界も出ていないわけである。
電磁波のせいで「体表でぬくもりを感じる」のが数100V/m、「全身加熱による影響の可能性がある」のが約1000V/mとされている(前述の防護指針)。出来損ないの電子レンジの傍でポップコーンがはじけたという話も聞いたこと無い以上、それよりさらに弱い電界強度の携帯電話でポップコーンができるというのはちょっと考えにくい。
とはいえ、当方もEMCの専門家ではないので、何かをはっきり言える立場には無いんだが。(と弱気に締めくくってみる)